あひるの空はやっぱ面白いし、大好き。ストーリーの軸が好き。
唯一長年買い続けている漫画。
有名なバスケ漫画。みんな知ってるよなきっと。
今から約15年ぐらい前かな?自分はまだ小学生の時に父親がフリマで買ってきた漫画だった。
たしか、1巻から8巻までかな。
小学生5年生くらいの時に、もきちが家の上で猫と黄昏てる?表紙を初めて手に取った時の印象が今でもある。
バスケ漫画はたくさんある。
でも、正直、黒子のバスケとかスラムダンクとかよりも面白い。個人的には。
てゆうか、好きなんだと思う。話の軸が。
これは勝手な想像だけど、
日向武史さんって結構学生の頃に部活動か、日向さんなりに、何かで苦い経験味わってるんじゃないかと思ってる。
(漫画の単行本で、バスケできるチャンス見逃して後悔みたいなこと書いてあったけど。)
そういう人じゃないと考えられないような、人間味あふれるキャラが沢山いる。
そして、自分は部活に正直良い思い出ない。
練習はきついし、チームメイトは好きじゃなかったし(高校の部活はみんな最高だけど)、自分は弱かったから試合にも、練習にも参加できなかった。
試合に出たことなんて、一度しかない。
なのに、チームのため。勝利のため。とか顧問は言うし。
正直、毎日部活に行くのが憂鬱だった。
部活楽しい!とか言ってる人が羨ましかった。
何度やめようかと思った。
もちろん楽しい時もある、嬉しい時もあったけど、
毎日葛藤してた。
あの時していた努力や生まれていた感情が、あひるの空を見てるとフラッシュバックする。
一番、なんとも言えない気持ちになった話は、チャッキー先輩のところとなべさんのところなのは、きっと自分がそういう境遇にいたから。
多分、こういう描写が、リアルなんだと思う。 頑張ってる人もいれば、それを羨んでたり、後悔していたり。みんなどこかしらで、感じる部分があると思う。
(少なくとも自分にとってのリアル)
もう一ついいのは、スポーツや部活の話だけで終わるんじゃなくて、学校での葛藤や生活の変化も丁寧に書いているのが、なおさら好き。
部活は学校の一部、学校は人生の一部、みたいな感じがして、すごく好き。
そして、そういうシーンの時に結構ズシンとくるときある。 サッカー部が丸高戦との試合を見に来た時に、サッカー部の1人が押尾先生?に対して聞いたこと。 「俺らが1年の時からちゃんと練習してたら、強豪とされたりできたのかな?」 「さあな.. ただ1つだけ確実に言える。その後悔は一生消えんぞ。」 なんか、ズドンときた。たぶん、そんなのあったっけ?て人もきっと多いシーンかもだけど、自分的には非常に重かった。
それぞれのキャラクターたちが、
小さく地道に努力を積み重ねて、
大事に大事に変化を起こしていって、
自信を積み重ねていってるけれど、
それは実はいつ崩れるかわからない自信で、
その自身に寄り添いながら、自分を鼓舞して試合で戦う。(豹みたいに違う人もいるけど笑)
あひるの空の話はそんな感じがする。
作者さん自身も言っているけれど、空が全国大会やNBAに行く結末のアニメ化は断ったらしい。
そして、そういう話だったら、多分自分はあひるの空を買ってない。てか、見てすらいない。
それは同時に、横浜大栄みたいな高校に空が通っていたら、読んでないとも思う。
子供の頃の自分にとって、部活というのは大きなアイデンティティの形成の場だった。
だからこそ、部活と言う話には自分はさまざまな思いがあるし、王道スポーツ漫画が削るような話しも、普通の学校では毎日起こってる。
あひるの空はそういう挫折も、苦悩も丁寧に描いてある。
だから、好き。
もうそろそろ、あひるの空が終わってしまうのかなーと感じてる。
最新刊で、日向武史さんは突っ走ってきて辿り着いたここは正しいのかわからない。後悔がある。みたいなこと書いてあったけれど、
その突っ走ってきた道が自分はすごく好きです。
最後まで、楽しみ。
そして、いつか、叶うのならば、日向武史さんと会って話してみたいなー!